理論か本能か

アロマの勉強を始めたころ、家族はしょっちゅう私の実験台にさせられていました。そんなころのエピソードをひとつ。

ある日、カウンセリングの練習で、夫に好きな精油を選んでもらいました。一番気に入ったのはヒノキ(葉部)の香り。逆に、一番苦手なのはモミの香りでした。ところが数週間後、リンパドレナージュの実技練習で再び香りを選んでもらおうとしたときに…

「このあいだ選んだだろ」

効率重視で理論派の彼らしい反応です(笑)。それでも、なんとか選んでもらった結果、驚きの展開が。「これがいい!」前回一番嫌いだったモミの香りが、この日はお気に入りになっていました。

実は、香りの好みは年齢、体調、そのときの心理状態などで大きく変わるもの。本能は、その時々の自分に必要なものを正直に教えてくれるのです。理論派の夫ですら、香り選びには直感的な変化が表れるなんて、アロマの奥深さを改めて感じました。

精油を選ぶとき、「成分や効果を基準にする」か「香りで直感的に選ぶ」かは人それぞれです。どちらも間違いではありません。ただ、日々忙しく、頭でばかり考えがちな人には、あえて好きな香りから選んでみることをお勧めします。それは、自分の内なる声を聴くきっかけになるからです。

いつもと違う視点やアプローチで、自分の心や身体が求めているものに気づけると、意外な自分を発見できるかもしれません。香りを通じて、そんなちょっとした変化を楽しんでみませんか?

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